マンションの至るところに防犯カメラが設置されていると、プライバシーが心配になりませんか。
この防犯カメラは撤去させることはできるのでしょうか。
防犯カメラの本当の役割
最近防犯カメラが設置されているマンションが増えました。新しい分譲マンションならほぼ100%、賃貸マンションでも玄関やエントランスホールでは設置されています。
防犯カメラは防犯のために設置されます。不審者が悪いことをしないように防犯予防にも働きますし、不幸にも何か起こったときに犯人を探す最大の手がかりにもなります。
近年凶悪犯罪が起こると、コンビニや店舗、マンションに設置されている防犯カメラの解析をして犯人の逃げた方向を割り出していきます。
そういう意味では防犯カメラは防犯上なくてはならないものです。
スポンサーリンク防犯カメラとプライバシーの問題
一方、マンションに設置されている防犯カメラの一番大きな問題は、個人のプライバシーが守られないことです。
- ◯◯さんは7時にいつも出勤して19時に帰宅する。
- △△さんは水曜日の夜中に車に乗って出かける。
- ペット禁止のマンションなのに□□さんは犬をこっそり飼っていて散歩に連れ出している。
などなど防犯カメラが設置されている部分に映る住人の情報は、すべて筒抜けになっています。
「別にビデオに映ってたくらいでどうってはない」と思うかもしれませんが、かなり危険な状態でもあることが分かるでしょうか。だって防犯カメラの映像を確認できる立場にある人が、住人のプライバシーを詳細に知ることができるからです。
たとえば、男性が女性と一緒に帰宅したところが防犯カメラに映っていたとしましょう。もしこの男性が有名な芸能人であれば防犯カメラの映像は大スクープになってしまいます。
また住人の出勤する曜日と時間が分かれば空き巣に入ることも可能です。
そうでなくて防犯カメラに撮られているのって、何となくいい気はしませんよね。
スポンサーリンク防犯カメラは撤去させることができるのか?
では「プライバシーが侵されるから防犯カメラを撤去して欲しい」とオーナーや管理会社に言った場合、防犯カメラは撤去してもらうのでしょうか。
残念ながら答えNOで、基本的には撤去してくれないでしょう。
最近の分譲マンションの場合はほとんどがオートロックがついていますので、オートロックがあると防犯カメラを設置するのが当たり前です。
これを変更しようと思えばマンションの管理組合と話し合って、規約に基づいた投票で賛成票が集まればいいのでしょうが、分譲マンションに住む人はセキュリティを気にかけている人が多いので、賛成票を集めることは難しいでしょう。
賃貸マンションの場合には管理会社やオーナーに相談することになりますが、正当な理由があればプライバシーを理由に防犯カメラを撤去させることはできません。
ここでいう正当な理由とは住人の安全を守るための措置です。そう言われるときっと難しいでしょうねぇ・・。
結論としては、マンションの防犯カメラは分譲でも賃貸でも、防犯カメラ設置後に撤去させるのは困難です。もしプライバシーが心配で住み続けられないのであれば、他のマンションに引っ越すのが、我慢して住み続けるしかなさそうです。