なぜ空き巣は家に侵入しても、財布をまるごと盗まないのかをご存知ですか。
財布にはクレジットカードや保険証、免許など家人にとって盗られたくないものはたくさんあるのに、なぜお金だけを、それも一部のお金だけを盗むのでしょうか。
空き巣は慎重さが命
家に人がいるのに侵入してくる泥棒と違い、空き巣はその名の通り「空いている家」つまり「家人が不在の家」で犯行に及びます。なぜなら人がいない家を狙えば見つかりにくいためです。
たしかに警備会社と契約していない家であれば、家人が仕事や学校にでかけた後、帰宅までに何があろうと分かりませんからね。ちなみに私がホームセキュリティを導入して一番良かったと思うのは、不在時の安心感が得られたことです。
そういう意味では泥棒に比べると空き巣は慎重派だといえるでしょう。
そんな慎重派の空き巣は、家に侵入して財布を見つけたとしても財布をまるごと盗みません。たいていの場合は一部のお金だけを抜き取り、何事もなかったように財布を元の場所に戻します。
「全部盗んだ方が大金を得られるのに」と以前は思っていたのですが、ここには空き巣の功名な考えがありました。
スポンサーリンク空き巣が財布をまるごと盗まない理由
ではなぜ空き巣は財布をまるごと盗まず、お金の一部だけ抜いていくのでしょうか。その理由を3つピックアップしてみました。
ばれにくいから
一番多いのはこれでしょうか。
ご自宅に家用の財布が置いてある人にお聞きしますが、いま現在財布の中にはいくら入っていますか?小銭までは当てられないとしても、お札が何枚ずつ入っているか覚えていますか?
こう聞かれたときに正確に答えられる人はほとんどいません。財布の中にいくら入っているか、記憶なんて曖昧なのです。
ですから一万円札が3枚と千円札が8枚入っている財布から、1万2千円盗んでも「あれ?もうちょっと入ってなかったっけ?」となるだけで、盗んだことがばれない可能性があります。
通報されにくいから
もし財布がまるごと盗まれて、そこに免許証やクレジットカード、銀行のキャッシュカードなどが入っていれば、家人は必ず警察に通報するでしょう。
でも1万2千円など少額のお金が盗まれた場合、たとえ盗まれたことに気づいたとしても「まあ盗まれたお金はちょっとだし」と、警察に通報しない人もいます。
警察に届け出れば家の中を見られますし、指紋を採取するためにあちこち物色されます。また書類を提出したり、状況を説明したりするのにとにかく時間がかかります。そんなわずらわしさが原因で警察に届け出ない人もいるのです。
もう一度侵入できる可能性があるから
空き巣に財布をまるごと盗んだり大金の被害がでたりすると、家人は家の防犯対策に積極的になります。そりゃ一度大きな被害を受ければ当然ですよね。
でも少額の被害しかなかった場合、家人は「たまたま自分の家が狙われた」と再び侵入の可能性があると考えない人もいます。被害額が少なければ防犯対策に何十万円もかけようとは思わないのです。
そうるすと空き巣にとっては、また同じ手口で侵入できる可能性があるわけですからありがたいですよね。実際、一度空き巣の被害に遭うと、同じ家ばかり二度三度と狙われることがあるので注意が必要です。
空き巣被害に遭ったときの対策
ここまでの話をふまえて、少額でも空き巣被害に遭ったときに、私たちがとるべき行動について最後にご紹介します。
家の財布にいくらあるかはしっかり把握しておく
財布の中に入っている金額はいつも把握しておきましょう。
具体的には財布を保管場所になおす前に写メをとったり、家計簿をつけたときに財布に残っている金額を記録したりすれば、家の財布にいくら入っているのか把握できるでしょう。
少額でも通報する
少額の空き巣被害だからとって警察に通報しないのは間違いです。
少々面倒ですが警察に届けておけば、防犯のアドバイスをくれたり、警戒区域に加えてくれたりします。少額でも空き巣被害に遭えば通報するようにしましょう。
一度被害に遭えば必ず侵入対策をする
一度空き巣被害に遭ったら二度三度被害に遭うと考えるべきです。
その上で窓に面格子をつけたり、ドアの鍵を替えたり、何かしら対策を施しましょう。