空き巣が侵入口として狙うのはずばり窓です!
その侵入手口は3つに絞られることが多く、それぞれに対策が必要です。
泥棒と空き巣は窓ガラスからやって来る!
一戸建てや低層のマンション(共同住宅)では空き巣が侵入口として選ぶのは窓ガラスです。警察庁の平成27年のデータでは一戸建ての侵入窃盗のうち55.2%、低層のマンション(3階建て以下の共同住宅)の侵入窃盗のうち56.9%は侵入口として窓を選んでいます。
侵入窃盗の侵入口(一戸建て) | |
窓 | 55.2% |
その他の出入り口 | 18.4% |
表出入り口 | 17.1% |
非常口 | 0.1% |
その他 | 2.3% |
不明 | 6.9% |
侵入窃盗の侵入口(共同住宅 3階建以下) | |
窓 | 56.9% |
その他の出入り口 | 3.2% |
表出入り口 | 32.8% |
非常口 | 0.2% |
その他 | 1.5% |
不明 | 5.4% |
データ引用)平成27年 警察庁 住まいる防犯110番 |
窓ガラスはそれほど侵入されやすい場所だということができます。
窓ガラスを破る3つの方法
では窓から侵入する空き巣は、どのような手口で窓ガラスを破り、解錠して侵入しているのでしょうか。その手口は、打ち破り(うちやぶり)、こじ割り(三角割り)、焼き破りの3つです。
打ち破り
一番分かりやすいものはこれでしょう。「打ち破り」と専門っぽい表現になっていますが、何てことはありません。ただバールやハンマーなどでガラスを割って内側の鍵を開ける方法です。
特徴としては犯行時間がとにかく短いこと。窓ガラスを叩き割るだけなので数秒で終わります。ただし叩き割るという言葉から想像できるかもしれませんが、割れるときの音が大きいので、住人や近所の人に気づかれる可能性が高いです。
工場地帯や線路の側、幹線道路沿いなど、ガラスが割れる音がしてもあまり目立たないうるさい場所ならやりやすいかもしれませんが、閑静な住宅街で打ち破りによる侵入は目立ち過ぎて難しいでしょう。
こじ破り(三角割り)
次はこじ破りです。別名・三角割りともいいます。
マイナスドライバーを窓と枠の間に無理やりねじ込むとガラスにひびが入ります。その作業を何ヶ所か行うとガラスが割れてしまうのです。
文字にすると分かりにくいので、こちらは動画を貼り付けておきます。
こじ破りの特徴は先ほどの打ち破りと違い、ほとんど音がしないこと。これだと中に住人がいても気づかれないかもしれません。あとプロの空き巣だと犯行時間もそれほどかかりません。
焼き破り
最後が焼き破りです。これは名前の通り窓ガラスを焼いて破ります。焼くのに使うのはガスバーナーやターボライターなどです。
記憶に新しいところでは、2016年10月19日に大阪府門真市で起こった殺人事件です。犯人は一家4人が在宅する一戸建て住宅に窓ガラスから侵入したのですが、このとき窓ガラスを破るのに使ったのがガスバーナーでした。
焼き破りは以前は外国人の凶悪犯罪に多い手口でしたが、近年は外国人犯罪以外でもこの侵入手口がとられるようになりました。焼き破りの特徴はほとんど音がしないこと、そして焼き破りを防ぐことは難しいことです。
スポンサーリンク窓ガラスからの侵入対策は?
窓ガラスからの侵入対策は大きく2つに分けられます。打ち破りとこじ破りの対策は似てますが、焼き破りの対策は別に考える必要があります。
窓ガラスの打ち破りとこじ破り対策は?
これらに対してまずやるべき対策は面格子やシャッターをつけることです。面格子やシャッターを設置することで、それらを破壊する必要がありますので、空き巣にとっては「面倒な家」として敬遠してくれる可能性が高まります。
面格子やシャッターをつけられればいいのですが、それができないのであれば防犯フィルムを貼って窓ガラスを割れれにくく(破りにくく)することは絶対必要です。防犯フィルムはやや厚めにすることがポイント。薄いものだと打ち破り対策にはなりませんのでご注意を。
あとはいつも話しているように補助錠をつければより時間が稼げますし、窓の開閉を検知する防犯ブザーをつければ空き巣の侵入を知らせてくれます。
窓ガラスの焼き破り対策は?
窓ガラスの焼き破りの対策はとても難しいです。先ほども少し触れましたが、ガスバーナーなどを窓ガラスに当て続ければ必ずガラスに穴が開きます。焼き破りに強い防犯フィルムも発売されていますが、それでも完全に防ぐことはできず、少し時間が稼げる程度です。
ですから焼き破りで窓ガラスを狙われたら破られることを覚悟した対策が必要です。たとえば先ほどの打ち破りとこじ破り対策と同じように、窓の開閉を検知する防犯ブザーをつけるなどです。
でも窓の防犯ブザーが鳴っている時点で、犯人の侵入はほぼ許しているんですよねぇ。それが果たして防犯対策といえるのか少し疑問です。
「焼き破りに狙われたらあきらめるしかないのですか?」と聞きたくなる人もいると思いますが、焼き破りの対策は抑止するか焼き破られる前に何かアクションを起こすしかありません。抑止効果ではこれも先ほどと同じように面格子やシャッターは効果を発揮しますので、焼き破り対策にもなるでしょう。
また窓ガラスに振動センサーアラームを設置しておけば、焼き破り中に窓の振動を検知してくれる可能性はあります。(絶対ではないですが・・)
窓ガラスの振動センサーアラームはこんなやつですね。
いずれにしても焼き破りを防ぐのは難しいので、面格子やシャッターは必ず設置し、それ以外にも何重にも対策を施すしかないでしょう。
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