近年泥棒や押し入り強盗の侵入手口として焼き破りが急増しています。焼き破りは窓を補強してもなかなか防げない犯罪ですが予防する対策はあります。
急増する窓ガラスの焼き破りによる侵入
平成28年10月19日未明、大阪府門真市の民家に不審者が侵入し、自宅にいた父親の胸や背中などを30ヶ所刺して殺害するという事件が起きました。
犯人は近くに住む定時制高校生で、この犯人が侵入に使った手口が1階窓の焼き破りでした。
焼き破りとは、その名の通りガスバーナーやターボライターなどの火を窓ガラスにあて続けて破ります。ガラスが熱に弱い特性を活かした犯行です。
30秒もあればほとんどの窓に穴を開けることができますし、ピッキングのように難しい手技を必要としません。
この焼き破りですが、以前は宝石店強盗など外国人が起こす凶悪犯罪などで目立つ手口だったのですが、近年は三角割りと同じようにポピュラーな侵入手口となりました。
そしてこの焼き破りで一度狙われると、侵入を防ぐのは容易ではありません。ガスバーナーを想像してもらえば分かりますが、どんな頑丈な窓ガラスだってずっと火をあてていればいつか絶対破れますので。
ではこの焼き破りにどのような対策を私たちは立てればいいのでしょうか。
スポンサーリンク焼き破り対策には複数の対策を組み合わせる
単刀直入に申し上げると、焼き破りへの対策はひとつの方法だけでは難しいです。ですから、
- 焼き破りされないように予防する
- 焼き破りされそうになったとき、もしくは焼き破りで侵入されかけたときに通報する
これらを組み合わるしかありません。
焼き破りを予防するには?
まず焼き破りを予防するには家に寄せつけず、敷地内に侵入させないことが一番です。そのためには、まず窓ガラスに面格子やシャッターをつけて「この家は焼き破りするにしても面倒だな」と思わせましょう。
その他、ホームセキュリティに加入して目立つところにステッカーを貼っておけば、「この家に何かしようとしたら緊急対処員が駆けつけますよ」というアピールになります。
これはいつもこちらのブログではお伝えしていますが、「私の家は防犯対策していますよ」と泥棒や空き巣にアピールするのが最大の予防策です。予防して侵入しようとすることをあきらめてもらえれば、何の被害もありません。
もし敷地内に侵入されても、センサーライトの光や防犯砂利の音がでるようにしておけば、この時点で不審者の侵入に気づいて警察に通報することができます。そうすれば焼き破りの被害を未然に防げます。
焼き破りされそうになったときに気づくようにするには?
焼き破りにはガスバーナーを使いますが、ガスバーナーで窓ガラスを焼き破るときにはほとんど音はしません。すぐ側にいれば気づくでしょうが、2階で寝ているときに1階の窓を焼き破られたらまず気づきません。
先ほど紹介した門真市で起きた事件でも、家族は2Fで寝ていたため、窓ガラスを焼き破られて侵入されたところまでは全く気づいていなかったようです。
ですから焼き破り中に気づくのはかなり難しいのです。
これに対策するなら2通りの方法があると私は考えています。
- 侵入に少しでも時間がかかるようにして泥棒や空き巣に侵入をあきらめてもらうようにする。
- 焼き破りや窓ガラスの開閉を検知して音がでたり緊急通報できるシステムを構築する。
です。
焼き破りまでに時間がかかるようにするには?
焼き破りによる侵入にかかる時間を伸ばすには、まずは面格子かシャッターをつけるのが一番です。面格子やシャッターは先ほど紹介したように予防にも効果を発揮しますので。
それ以外に考えられる方法としては窓ガラスに防犯フィルムを貼ることです。
ただし防犯はマイナスドライバーを使った三角割りやハンマーを使う打ち破りには効果を発揮しますが、焼き破りにはほとんど効果を発揮しないものが多いです。
こちらの商品のように「火にも強い」という防犯フィルムがいくつかありますので使ってみるのもいいでしょう。ただし過信はしないでくださいね。あくまで時間が少しかせげる程度です。
あと時間がかかるようにするには補助錠をつけることや、鍵付きのクレセント錠に替えて、簡単に開けられないようにするのも有効です。
焼き破りや窓ガラスの開閉を検知するには?
一番いいのはホームセキュリティが提供している防犯ガラスを設置すること。たとえばセコムであれば、「SECOMあんしんガラス」という商品を提供しています。
こちらのガラスは2枚の合わせガラスの間に特殊なフィルムを挟んでいて、ガラスを破るまでに時間がかかるのと、振動センサーを組み合わせれば、焼き破ろうとしてガラスに衝撃が加わればその瞬間に緊急通報してくれます。
これなら2階で寝ているときに1階の窓ガラスを狙われても安心ですね。
窓ガラスの開閉を検知するには、市販の防犯ブザーを使用するのが一番簡単です。
こちらの商品は窓に貼るだけで、開閉を感知してくれます。
ホームセキュリティを導入すると、窓やドアに開閉を検知するセンサーが設置されますので、センサーが感知してコントロールパネルを解除しなかった場合は自動的にセンターに緊急通報されます。
ひとつ注意して欲しいのは窓の開閉センターが作動するということは、犯人が侵入してきている可能性があります。(音が鳴って逃走する犯人もいるでしょうが)
その時点で家にいれば犯人と遭遇するかもしれませんので、開閉センサーに頼るのは最終手段として、その前で食い止める手段を優先させましょう。
まとめ
窓ガラスの焼き破り侵入への対策についてお伝えしてきました。長くなったので、最後にまとめます。
- 窓ガラスの焼き破り侵入への対策は複数の組み合わせで対応する。
- 何を置いても泥棒や空き巣に近づけないのが一番。
- 焼き破りを完全に防ぐのは無理なので、時間をかけさせるか、音や光がでる仕組みを作る。
ひとつの対策だけでは焼き破りには対抗できませんので、ぜひ組み合わせることをおすすめします。
さらにこれらの対策にホームセキュリティを組み合わせることで、防犯効果は飛躍的に向上します。もし焼き破りでの不審者の侵入が不安ならセコムやアルソックのホームセキュリティを設置してください。